卒FIT後のおすすめ選択肢を紹介

FIT制度が終わると、売電価格が大きく低下します。近年の物価高もあるため、家計にかかる負担を少しでも減らしたいものです。そこで今回は、FIT制度が終了した「卒FIT」家庭に向けて、経済負担を抑えられるおすすめの選択肢を紹介します。売電の継続、蓄電池の導入などの方法を紹介するので、ぜひ参考にしてください。
卒FITが家計に与える影響
太陽光発電の「卒FIT」とは、10年間続いた固定価格での電力買取制度(FIT制度)が終了することを指します。FIT制度は2012年に国が始めた優遇措置で、家庭で発電した余剰電力を高い価格で買い取る仕組みが用意されていました。たとえば制度開始当初は、住宅用太陽光(10kW未満)で発電した電気が1kWhあたり42円という非常に高い価格で売電でき、当時の電気料金よりも高く売れる「お得な時代」が続いていました。
しかし、この高い買取価格は永続するものではなく、太陽光の普及と設備費の低下に伴い、国の支援は縮小されていきました。その結果、売電価格は年々下がり続け、10年後にはFIT開始当初の4分の1以下まで低下しています。卒FIT後の売電単価は、各電力会社が提供するプランに移行し、現在では7円〜14円程度が一般的です。これはFIT当時の水準と比較すると大幅な減額であり、家庭の売電収入には大きな影響を及ぼします。
実際に5kWの太陽光発電を設置している一般家庭を例にすると、FIT期間中は月およそ2万円ほどの売電収入があったものの、卒FIT後に7円/kWhの買取プランへ移行すると収入は約5,000円まで下がります。これにより月に1万5,000円、年間では約18万円もの減収となるのです。このように「卒FIT」は家庭の電気収支に直接的な影響を与える重要な節目といえるでしょう。
しかし、売電価格が下がったこと自体は制度の失敗ではありません。太陽光発電が普及し、設置費用が抑えられた結果、もはや高額な補助が必要なくなったことが背景にあります。今後は、余った電力を売るより、自宅で使って電気代を抑える「自家消費」の価値が高まると考えられます。
特に卒FIT後は「売るより使った方が得」という構造が強まりやすく、蓄電池の活用や電気の使い方の最適化が家計改善のカギです。また、太陽光発電の導入を検討している家庭にとっては「どの程度で元が取れるのか」「回収年数はどれくらいか」といった視点も欠かせません。卒FITによる売電単価の低下は避けられないため、導入前のシミュレーションや、自家消費と売電のバランスを踏まえた計画が重要です。
卒FIT後の主な選択肢
卒FITを迎えた家庭には、今後の家計を左右する3つの選択肢があります。どの方法を選ぶかによって、これからの10年間の電気代や売電収入が大きく変わります。それぞれの特徴を理解し、自分のライフスタイルに合った方法を選ぶことが大切です。
売電を続ける
まず1つ目は「新しい電力会社と契約して売電を続ける」というシンプルな選択肢です。FIT期間が終了しても、余剰電力を売電すること自体は可能です。ただし、卒FIT後の売電価格は大幅に下がり、電力会社によって設定額も異なります。東京電力や関西電力といった大手電力会社は経営基盤が安定している反面、売電単価は7〜8.5円/kWh程度と低めです。一方、新電力会社では15円前後の高い買取価格を提示するプランも登場していますが、市場連動型で価格が変動する場合やキャンペーン条件が付くこともあり、信頼性や契約条件を丁寧に確認する必要があります。
昼間の自家消費率を高める
2つ目の選択肢は「昼間の自家消費率を高める」方法です。卒FIT後は売電単価が低くなるため、発電した電力を安く売るよりも、自宅で積極的に消費して電気購入量を減らす方が経済的に有利といえます。電力会社から買う電気は1kWhあたり約35円であるのに対し、卒FIT後の売電単価は8〜9円程度です。
この差を考えると、自家消費のメリットは非常に大きいといえます。昼間にエコキュートを動かして給湯したり、電気自動車を昼間に充電したりといった工夫で自家消費率を上げられます。また、V2Hシステムを活用すれば、EVに貯めた電気を家庭に戻して使うことも可能になり、蓄電池より初期費用が抑えられる点も魅力です。こうした方法を段階的に取り入れることで、無理なく卒FIT対策が進められます。
蓄電池を導入する
3つ目の選択肢は「蓄電池を導入して昼夜問わず自家消費を行う」方法です。蓄電池があれば、発電した電気を貯めて夜間や天候の悪い日にも使えるため、24時間自家消費が可能になります。また、停電時にも電力を確保できるため、防災面での安心感が高い点も注目されています。
さらに、電気代を大幅に削減でき、ゼロエネルギー住宅に近い運用が可能になるケースも少なくありません。ただし、蓄電池の導入には100万円〜200万円程度の初期費用がかかるほか、設置スペースや定期的な点検が必要です。そのため「導入して本当に元が取れるのか」という観点で、10年間の総合的な経済効果を比較検討することが重要です。特に在宅時間が長い家庭や、停電リスクへの備えを重視する家庭では、蓄電池導入の満足度が高くなる傾向が見られます。
まとめ
卒FITを迎えた家庭にとって、これからの電気の使い方は家計を左右する重要なテーマです。FIT制度が終わり売電価格が大きく下がる今こそ「電気をどう使い、どう活かすか」を見直す絶好のタイミングといえます。売電を続けて手間なく収入を得る方法から、昼間の自家消費を高めて電気代を抑える工夫、さらに蓄電池を導入して発電した電気を最大限活用するスタイルまで、選択肢は多様です。ご家庭のライフスタイルや在宅時間、将来の備えへの意識によって最適解は変わりますが、卒FIT後の賢い選択が長期的な家計改善につながることは確かです。今後10年の安心と節約のために、ぜひ自分に合ったエネルギー活用方法を検討してみてください。
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引用元:https://www.poppo-solar.com/
株式会社神谷サンプラスは、太陽光事業を20年以上提供し続けている会社です。
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