家庭用蓄電池の価格相場はいくら?費用を抑えるにはどうすればいい?

自宅の太陽光発電設備をより有効活用するために、家庭用蓄電池の購入を検討している家庭は少なくありません。しかし、蓄電池の導入にあたって最も気になるのは価格でしょう。そこで本記事では、家庭用蓄電池の価格相場や購入に際する注意点をまとめて紹介します。ぜひご一読ください。
家庭用蓄電池の価格相場
家庭用蓄電池を選ぶ際には、まず「ポータブル型」と「定置型」という2つのタイプの違いを理解することが重要です。ポータブル型は持ち運びが可能で、価格帯は5万円〜30万円ほど、容量は0.5〜2kWh程度と比較的小型です。
キャンプや車中泊などのレジャー用途や災害時の非常用電源として活用され、工事不要で手軽に利用できる点が魅力といえます。一方、定置型は住宅に設置する大容量タイプで、価格は100万円〜400万円以上と高額になります。
容量が5〜15kWhと大きく、家庭全体の電力をまかなうことが可能です。太陽光発電との連携による光熱費削減や停電時の安心確保にも優れています。
定置型には「単機能型」と「ハイブリッド型」があり、前者は蓄電専用、後者は太陽光と一体運用ができる効率的なモデルです。また、設置場所(屋内・屋外)やメーカーによっても価格や性能が異なります。
特に国内メーカーは品質や保証面で信頼性が高い一方、海外製品は価格が安いもののサポート体制を慎重に確認する必要があるでしょう。人気容量は9〜10kWh前後で、4人家族の平均的な電力消費をカバーでき、価格とのバランスが良いことから多く選ばれています。
選定の際は、まず家庭の1日あたりの電力使用量を把握し、停電時にどの家電を稼働させたいかを明確にした上で、必要容量を算出することが大切です。太陽光発電との組み合わせや将来的な電力需要の増加も考慮し、複数メーカーのシミュレーションを比較することで、最も適した蓄電池を選ぶことができます。
家庭用蓄電池の購入費用に関する注意点
家庭用蓄電池の導入にあたっては、本体価格だけでなく設置工事費や関連費用の把握が欠かせません。多くの場合、工事費は本体価格の20〜30%を占め、総費用の大きな割合を占めることがあります。
標準的な設置工事には本体設置、電気配線、動作確認などが含まれ、20万〜40万円程度が一般的です。屋外設置では基礎工事が必要になり、コンクリート新設の場合10万〜20万円、既存基礎利用でも5万〜10万円ほどの追加費用が発生します。
さらに、分電盤からの距離が長い場合には配線延長費として1mあたり3,000〜5,000円が加算され、特定負荷型蓄電池を導入する場合には停電時用の回路選別工事も必要となります。既存の太陽光発電システムと連携する際には、パワーコンディショナーの撤去や交換費用として10万〜20万円の追加費用が発生することも多いです。
また、建物の構造によっても工事費は異なり、木造に比べて鉄筋コンクリート造は配線経路の確保が難しく費用が高くなる傾向があります。さらに、2階や屋上など高所への設置、狭小地での作業ではクレーン搬入などが必要となり、5万〜15万円程度の費用増が見込まれます。
加えて、電力会社への系統連系申請や補助金申請代行費として3万〜5万円がかかる場合もあり、これらが見積もりに含まれているか事前確認が必要です。保証内容も工事費に影響し、10年間の工事保証が含まれる業者もあれば別料金のケースもあります。
総費用は住宅条件によって50万円以上の差が出ることもあるため、複数社からの見積もり取得が推奨されます。見積もりを比較する際は「工事内容が具体的に明記されているか」「追加費用の条件」「保証内容」「アフターサービスの体制」などを確認することが重要です。
単に金額の安さで判断するのではなく、保証やサポートを含めた総合的な価値で比較すべきです。年度末や閑散期は価格交渉がしやすい傾向があり、複数社の見積もりを提示して適正な範囲で交渉するのが効果的といえます。
契約時には、工事日程や支払い条件、キャンセル対応、追加費用発生条件などを必ず書面で確認し、トラブル防止に努めることが大切です。
購入費用を抑えるコツ
家庭用蓄電池の導入費用を抑えるには、まず必要な容量と機能を正確に見極めることが重要です。過剰なスペックを選ぶと初期費用が高額化するため、停電時の最低限の生活維持が目的であれば5〜7kWhの小容量タイプで十分対応でき、10kWhクラスよりも50万〜80万円の削減が可能です。
また、全負荷型よりも特定負荷型を選ぶことで20万〜40万円、エントリーモデルを選べばさらに30万〜70万円の節約が期待できます。太陽光発電を導入していない場合は単機能型を選ぶのも有効です。
資金面では、ローンの活用が有効な手段です。ソーラーローンや蓄電池専用ローンでは、頭金なし・低金利での導入が可能で、例えば200万円を金利2.5%、15年返済とすると月々の支払いは約1.3万円。電気代の削減効果と相殺すれば、実質的な負担を軽減できます。
銀行系ローンは金利が低く(1.5〜2.5%)、信販会社系は審査が緩やか(3〜4%)と特徴が異なります。また、自治体の利子補給制度を利用すればさらに金利負担を抑えられるでしょう。リース契約も初期費用ゼロで導入できる選択肢で、修理・メンテナンス費用込みのプランなら長期的に安心です。
さらに、中古品や展示品の活用、年度末や新製品発売前のキャンペーン時期を狙うことで、通常より安価に購入できるケースもあります。容量を絞った製品をローンで購入し、補助金を併用するなど、自身の生活スタイルと資金状況に合わせた最適な組み合わせを検討することが賢く費用を抑えるポイントです。
まとめ
家庭用蓄電池は、停電時の備えや太陽光発電の有効活用に役立つ一方で、高額な初期費用がネックとなりがちです。しかし、容量や機能を見極め、必要最小限のモデルを選ぶことで大幅なコスト削減が可能です。さらに、自治体補助金や低金利ローン、リース契約などの制度を活用すれば、初期負担を抑えつつ導入できます。複数メーカーの比較やキャンペーン時期の活用も、費用を抑える有効な手段です。家庭の電力使用状況やライフスタイルに合った蓄電池を賢く選ぶことで、経済的にも安心感のあるエネルギー環境を実現できるでしょう。
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引用元:https://www.poppo-solar.com/
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